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泡を立てた白い車のボディを、スポンジでやさしく手洗いしているところ
コラム

セラミックコーティングのメンテナンスは何が違う?水垢の付き方と洗車機との相性を解説

セラミックコーティングを施工したあと、「どう手入れすればいいのか」で迷う方は多くいらっしゃいます。ただ、洗車の頻度や日常のお手入れの流れそのものは、コーティングの種類が変わっても大きくは変わりません。

この記事で扱うのは、セラミックだからこそ変わる部分だけです。硬く厚い被膜の上で水垢がどう定着するか、洗車機を通したあとに何が残るか、そしてトップコートや専門店のメンテナンス施工が何をしているのか。この3点に絞って解説します。コーティング全般の日常のお手入れはカーコーティングのメンテナンス方法にまとめていますので、基本の流れから確認したい方はそちらをご覧ください。

セラミックコーティングの手入れは、一般的なコーティングと何が違うのか

セラミックコーティングを施工した白い車のドア面で、水が丸い粒のまま弾かれて留まっている様子

違いの出発点は被膜の厚みと緻密さです。ガラスコーティングの被膜が0.3ミクロン前後とされるのに対し、セラミックコーティングは1〜10ミクロンの範囲で層を積むことができます。層が厚く、無機質で密度が高いほど、汚れは塗装面まで届かず被膜の表面で止まります。

汚れが表面で止まるということは、洗ったときに落としやすいという意味です。ここまではセラミックの長所です。ただし同時に、水滴やミネラル分も塗装に染みずに被膜の上へ残るということでもあります。手入れで変わってくるのは、この「上に残ったもの」をどう扱うかです。

被膜が硬いこと自体の期待値については「セラミックコーティングは意味ない」と感じてしまう3つの期待値ズレで整理していますので、施工前の方はあわせてご覧ください。

硬く厚い被膜ほど、水垢とイオンデポジットは定着しやすい

「水垢」とひとくちに言っても、車の外装に出るものは大きく2種類に分かれます。

油分が筋になって流れる水垢

排気ガスや道路の油分がボディに乗り、雨で下方向へ流れて黒い筋として残るタイプです。セラミック被膜の上では塗装に染み込まないため、比較的早い段階なら中性のカーシャンプーで落ちます。

ミネラルが乾いて残るイオンデポジット

やっかいなのはこちらです。雨水や水道水には目に見えないミネラル分が溶けています。水滴がボディの上で乾くと、水分だけが蒸発してミネラル分が輪の形で残ります。これがイオンデポジット、いわゆる水シミです。

セラミック被膜は表面が平滑なため、撥水タイプの場合は水が丸い玉のまま留まります。玉のまま日射を受けると、水滴がレンズのように光を集め、乾いた跡が焼き付いたように残ることがあります。被膜が水を弾く性能そのものが、水シミの下地を作ってしまうという関係です。水のはじき方による違いはカーコーティングの親水とは?撥水・疎水との違いで詳しく扱っています。

被膜の上でできた水シミが、放置で取れなくなるまでの流れ

イオンデポジットは、時間の経過とともに段階が進みます。

段階状態被膜の上での対処のしやすさ
初期白い輪が乗っているだけ中性シャンプーの手洗いで落ちることが多い
中期ミネラルが硬く締まり、洗っても残る被膜に使える専用剤で溶かす対処になる
後期被膜を侵食して食い込んでいる被膜ごと落として再施工の検討になる

ここがセラミック特有の判断になります。塗装面に直接できた水シミであれば、ごく軽い研磨で表層を整えるという手段が使えます。ところが被膜の上に固着したものを削ろうとすると、削った分だけ厚みを確保したはずの被膜が減っていきます。せっかく積んだ層を自分から薄くしてしまうことになるため、セラミックでは「削って直す」を最後の手段に置き、その手前で対処するという順序になります。

市販のスケール除去剤には強い酸性のものがあり、被膜に使えるものと使えないものが分かれます。施工した店で使用可否を確認してから使うのが安全です。

効くのは「早く洗う」より「濡れたまま乾かさない」

初期の段階で止めるために効くのは、洗う回数を増やすことよりも、水滴を残したまま乾かさないことです。雨に降られたあと、直射日光の当たる場所にそのまま停めておくと、被膜の上で水滴が濃縮されて中期の段階へ進みます。洗ったあとの拭き上げと、雨のあとの置き場所の2つを押さえるだけで、後期まで進むケースは大きく減ります。

洗車機はセラミック被膜に何をするか——「傷が残りにくい」と「汚れが落ちる」は別

「セラミックにしたから洗車機でも大丈夫」と考える方がいらっしゃいますが、洗車機で問われるのは2つの別々の話です。

傷の面——被膜が挟まっている分は有利

厚みのある被膜が挟まっている分、ブラシが当たっても塗装面まで届く傷は減ります。この点ではセラミックは有利です。

汚れの面——ブラシでは固着したスケールは落ちない

一方で、被膜の上に固着したイオンデポジットは、ブラシが撫でても落ちません。むしろ洗車機の乾燥ブロアで水を飛ばしきれずに残った水滴が、駐車後に乾いて新しい水シミになります。洗車機を通したあとに残る水滴をどう扱うかが、セラミック車では仕上がりを分けます。撥水タイプほど水玉が残りやすいため、この差は大きく出ます。

洗車機の種類ごとの機構や、ブラシ素材による影響の違いはコーティング車に洗車機はNG?種類別の影響で解説しています。手洗いでの拭き上げまで含めた実際の手順はコーティング車を自分で手洗いする手順をご覧ください。

セラミック被膜に使ってよい洗剤・避けたい洗剤の分け方

洗剤選びも、塗装面を直接洗う場合とは基準が変わります。判断の軸は「被膜を削らないか」「被膜の性能を落とさないか」の2つです。

  • 中性のカーシャンプー:日常の洗車はこれで足ります
  • 研磨剤入りシャンプー・コンパウンド入りワックス:被膜を薄くするため避けます
  • 強アルカリ性の脱脂剤・油膜取り:撥水性能を落とすことがあるため、被膜のある面には使いません
  • 酸性のスケール除去剤:製品によって被膜への影響が異なるため、施工店に確認してから使います
  • 撥水効果をうたう洗車用コート剤:セラミック被膜の上に別の膜が乗り、水のはじき方が変わることがあります

もうひとつ気をつけたいのが、鳥のフンや虫の付着物です。これらは酸性やアルカリ性に偏っていることがあり、被膜の上とはいえ長く放置すれば負担がかかります。落とすときはこすらず、水を含ませてふやかしてから流すのが基本です。乾いた付着物を無理に拭き取ろうとする動きが、被膜に線を残す原因になります。

迷いやすいのは最後の項目です。よかれと思って撥水剤を重ねた結果、セラミック被膜が本来持っていた水の流れ方が変わってしまうケースがあります。何を重ねるかは、施工したコーティングの性格に合わせて決めるのが確実です。

トップコートと、専門店のメンテナンス施工の役割分担

手入れを終えて乾いた、白い車のリアフェンダーからトランクにかけての光沢のある塗装面

セラミックコーティングには、被膜の上に重ねる専用のトップコート(メンテナンス剤)が用意されていることがあります。これは本体の被膜を厚くするものではありません。

トップコートは「削られる側」を引き受ける層

汚れや洗車の摩擦を、本体の被膜ではなくトップコート側で受け止めるという考え方です。傷んだトップコートを入れ替えれば、本体の被膜を削らずに表情を戻せます。積んだ層を減らさずに手入れを続けられるという点で、厚みが価値になるセラミックとは相性のよい仕組みです。

メンテナンス施工でやっていること

当店のメンテナンス施工では、まず純水で洗い上げて水道水由来のミネラルを持ち込まない状態を作ります。そのうえでLED照明の角度を変えながら被膜の状態を確認し、固着しているスケールがあれば被膜に負担の少ない方法で落とし、必要に応じてトップコートを入れ直します。

創業1991年から続く当店では、代表の馬場俊一が施工からメンテナンスまで1台ごとに担当しています。どの層がどこまで残っているかを把握している人間が見ることで、削らずに済む対処を選べます。

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「どのコーティングが自分の車に合っているか分からない」「料金の目安を知りたい」など、小さなご相談でもお気軽にどうぞ。車種・コンディション・ご予算をお聞きし、最適なプランをご提案します。

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